こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
新年あけましておめでとうございます。さあ、今年も七福神めぐりへ出かけましょう。
今日の夢中は、東京の板橋エリアをめぐる約11㎞の長いコース、「板橋七福神めぐり」です。
■板橋七福神めぐり
「七福神めぐり」。
七福神が祀られている寺社をめぐって、そのご加護を受け、福を授かろうというものです。
江戸時代に広まった風習と言われ、東京だけでも多くの七福神めぐりがあります。
今回は、東京・板橋エリアの七福神をお参りする「板橋七福神めぐり」に出かけます。
板橋区と練馬区にある7ヵ所の寺社を参拝する、総距離約11kmにも及ぶコース。
都内の七福神めぐりでは、最長といわれています。
期間は毎年、元旦から1月7日まで。開運招福を願ってたくさんの人が出かけます。
いざ、この1年の健康と招福を祈願して、てくてく長い距離を七福神めぐりしましょう。
■板橋七福神めぐりコース
「板橋七福神めぐり」は、東京の板橋区と練馬区にある7つの寺社をめぐる約11㎞のコースです。
所要時間は3~4時間。結構がっつりと歩く七福神めぐりです。
板橋七福神めぐりで参拝する寺社と祀っているご神体は次のとおりです。
寺社 | 七福神 | 住所 |
---|---|---|
能満寺 | 寿老人 | 練馬区旭丘2-15-3 |
西光寺 | 布袋尊 | 板橋区大谷口2-8-7 |
安養院 | 弁財天 | 板橋区東新町2-30-23 |
長命寺 | 福禄寿 | 板橋区東山町48-5 |
西光院 | 大黒天 | 板橋区南町31-1 |
観明寺 | 恵比寿 | 板橋区板橋3-25-1 |
文殊院 | 毘沙門天 | 板橋区仲宿28-5 |
順番は特に決められていないので、好きなところから巡ることができます。
今回は、能満寺から文殊院へ、表の上から順に、7つの寺社をめぐります。
■能満寺(寿老人)
板橋七福神めぐりのスタートは、西武池袋線に乗って江古田駅へ。
少し分かりづらいのでスマホのマップを見ながら歩いていくと、緑に囲まれた寺社がありました。
寿老人をお祀りする能満寺です。元和年間(1615~1623年)に創建されたお寺です。
山号は「夏雪山」。開基の源心僧都が「夏に雪が降って美しい景色の地がある」と聞いて武蔵野に来村。そこで仏教を説いて、堂宇を創建しました。
夏に雪が降ったかどうかは分かりませんが、当時の美しい景色が思い起こされる閑静な寺社です。
真言宗の寺社ということで、宗祖の弘法大師の碑もいくつかありました。
■西光寺(布袋尊)
続いて、布袋尊をお祀りする西光寺へ。
江戸時代初期に創建された観音堂が始まりと伝わる真言宗の寺院です。
境内のしろかき地蔵は、室町時代の作とされる板橋区で最古の石地蔵。
このお地蔵さんが農家の代かき(田植え前の田に水を満たし、土を砕いてならす作業)を手伝ったという昔話が伝えられています。
■安養院(弁財天)
さらに歩いて、安養院へ。こちらは弁財天をお祀りしています。
鎌倉幕府の執権・北条時頼によって創建されたと伝えられる真言宗の寺院です。
約5,000坪の境内には、本堂・大師堂・多宝塔・鐘楼堂などが並びます。
さらに、境内には欅や銀杏など200本を超える保存樹木が茂っています。自然信仰の名残りも感じられる古刹です。
■長命寺(福禄寿)
続いて、なんとも縁起のいい名前の長命寺。福禄寿をお祀りしています。
創建年代は不明。古文書から江戸時代前期には存在していたと推測される真言宗の寺院です。
境内には、さまざまな石仏が並んでいます。どれもこれもやさしいお顔だこと…。
長命寺の名前にちなんで、健康長寿をお祈りしました。
■西光院(大黒天)
長命寺から西光院までは、長い道のりを歩きます。
大きな国道や小さな路地を歩いてたどり着いたのは、大黒天をお祀りする西光院です。
こちらも創建年は不明ですが、江戸時代の初期には存在していたと推測されます。
山門も本堂も鐘楼もとても趣があります。樹齢400年以上の椎の木もあり、緑のパワーが疲れた身体を癒してくれます。さあ、残るはあと2つだ…。
■観明寺(恵比寿)
恵比寿様をお祀りしているのが、観明寺です。
室町時代の創建と伝わる真言宗の寺院です。江戸時代、板橋宿の寺として、多くの人々の信仰を集めました。
参道入口にある庚申塔は、寛文元年(1661年)に造立されたもの。忿怒(ふんぬ)形を伴う青面金剛像が彫られたものとしては都内最古。
他にも加賀藩下屋敷から遷されたといわれる稲荷社があります。
■文殊院(毘沙門天)
そして、ようやく7つ目の寺社にたどり着きました。毘沙門天をお祀りする文殊院。
江戸時代前期、延命地蔵を祀るお堂を寺院としたと伝えられる真言宗の寺院です。
この板橋七福神めぐりの寺社は、すべて真言宗の寺院でした。弘法大師の教えが当地に広まっていたんですね。
山門脇に延命地蔵堂、境内に二大閻魔を祀る閻魔堂、足腰の守り神として知られる子(ね)の権現などがあります。
閻魔様はちょっと怖いけど、疫病退散をお祈りしました。お願いします、閻魔様…。
…ということで、11㎞の道のりを歩いて巡った「板橋七福神めぐり」。
さすがにへばりましたが、なんだか心地よい疲労感です。
それはおそらく、池袋からほど近い都心部とは思えない緑や自然のパワーに癒されたから。
「板橋七福神めぐり」は、都内の喧噪を少し離れた、自然のオーラを浴びられる七福神めぐりでした。
ありがとう、板橋七福神めぐり!