こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、武蔵野・吉祥寺の街をぶらり七福神めぐり!「武蔵野吉祥七福神めぐり」です。
■武蔵野吉祥七福神めぐり
「七福神めぐり」。
七福神が祀られている寺社をめぐって、そのご加護を受け、福を授かろうというものです。
江戸時代に広まった風習と言われ、東京だけでも多くの七福神めぐりがあります。
今回訪れたのは武蔵野エリア。武蔵境から吉祥寺まで、閑静な住宅街と人気の商業ゾーンが広がる武蔵野の街です。
(井の頭公園)
ここで毎年、新年(元旦から7日)に開催されているのが、「武蔵野吉祥七福神めぐり」。
地元の武蔵野商工会議所が主催しています。色紙やグッズ販売、甘酒の振る舞いや特別バスの運行など、街をあげて開運を祝うイベントです。
ただ、あいにく20201年は開催中止…。
それでもこの状況下、やっぱり七福神の皆さまに、開運招福と疫病退散をお祈りしたいですね。
今日は、そんな思いを込めて「武蔵野吉祥七福神めぐり」に出かけましょう。
静かにゆっくりと武蔵野散策。普通の毎日がはやく戻ることをお祈りします。
■武蔵野吉祥七福神めぐりコース
「武蔵野吉祥七福神めぐり」は、武蔵野・吉祥寺エリアにある寺社をめぐる約9㎞のコースです。
所要時間は約3時間。結構な距離がありますね…。特別バスが運行されるのも分かる気がします。
武蔵野吉祥七福神めぐりで参拝する寺社と祀っているご神体は次のとおりです。
6つの寺社、7つのご神体をめぐる七福神めぐりです。
寺社 | 七福神 | 住所 |
---|---|---|
杵築大社 | 恵比寿神 | 武蔵野市境南町2-10-11 |
延命寺 | 毘沙門天、寿老人 | 武蔵野市八幡町1-1-2 |
武蔵野八幡宮 | 大國様 | 武蔵野市吉祥寺東町1-1-23 |
安養寺 | 布袋尊 | 武蔵野市吉祥寺東町1-1-21 |
大法禅寺 | 福禄寿 | 武蔵野市吉祥寺東町2-9-13 |
井の頭弁財天 | 弁財天 | 三鷹市井の頭4-26-1 |
順番は特に決められていないので、好きなところから巡ることができます。
今回は、JR中央線でまずは武蔵境駅へ。そこから徒歩で井の頭公園まで、この表の上から順に、杵築大社から井の頭弁財天をめぐるルートで6つの寺社をめぐります。
■杵築大社(恵比寿神)
「恵比寿神」をお祀りしているのが、杵築大社です。
江戸時代初め、松江藩主松平直政によって建てられました。壮観ですね…。千本イチョウが社殿をお護りしているようです。
境内には、江戸時代は富士講で栄えた高さ10メートルのミニ富士と3つの池があります。病気平癒の祈願で信仰されたそうです。もちろん、しっかりとお祈りしました。
■延命寺(毘沙門天、寿老人)
「毘沙門天」と「寿老人」の2つのご神体をお祀りしているのが、延命寺です。
江戸時代1670年(寛永10年)の開山。入口に、阿形と吽形の金剛力士像がそびえ立ちます。境内に入ると、毘沙門天と寿老人の像が立っていました。
社殿の前に平和観音像もあります。このエリアは空襲で被害が大きかったところ。平和への祈りを今に伝えているんですね。
■武蔵野八幡宮(大國様)
延命寺から相当な距離を歩いて着いたのが、武蔵野八幡宮。「大國様」をお祀りしています。
789年(延暦8年)、坂上田村麻呂が宇佐神宮の分霊を勧請したのが始まりと伝えられます。もとは水道橋付近にありましたが、江戸時代に明暦の大火を受けて、住民たちの集団移住と共にこの地に遷座しました。
いまは若者たちを中心に人気の吉祥寺も、もとは江戸城下からの移住者たちが開墾した場所だったんですね…。たしかに、新しい文化が生まれている辺りに、開拓者のDNAが残っているのかもしれません。
■安養寺(布袋尊)
その武蔵野八幡宮のすぐ隣に立っているのが、安養寺。「布袋尊」が祀られています。
1624年(寛永元年)開山。本尊は、恐い顔の不動明王ですが、境内の布袋尊はなんても穏やかな佇まい。
梵鐘は、江戸時代の作で、大晦日には除夜の鐘を撞く人で賑わうそうです。はやくそうした日常が戻って欲しいですね。
■大法禅寺(福禄寿)
「福禄寿」をお祀りしているのが、大法禅寺です。
1634年(寛永10年)開山の禅寺。開創当初は現在の六本木にありましたが、1932年(昭和7年)に現在の地に移転しました。
静かな境内には福禄寿が祀られ、吉祥観音像、お徳地蔵様の像も立っています。
■井の頭弁財天(弁財天)
七福神めぐりの終盤は、井の頭公園へ。井の頭池の向こうに見える赤い建物が、井の頭弁財天です。
井の頭弁財天は、天慶年間(938-946)に関東源氏の祖・源経基が弁財天女像をこの地に安置したのが始まり。その後、1197年(建久8年)に源頼朝が東国の平安を祈願して宮社を建立したとされています。
さらに、鎌倉時代末期に新田義貞が戦勝祈願に訪れ、江戸時代には徳川家康も家光も訪れたことが伝えられています。歴史の英雄たちが揃い踏みですね…。
ちなみに、徳川家光が鷹狩りに訪れた際に、湧水がほとばしるように出ているのを見て、「井の頭」と命名したとされています。
武蔵野吉祥七福神めぐり。
全長9㎞、所要3時間と結構な距離を歩きますが、そんな距離が気にならないほど、閑静な武蔵野エリアの街歩きは気持ちいい…。
晴れた日にぶらりおでかけ、緑に包まれた街並みを楽しみながら黙歩きするのをおススメします。
ありがとう、武蔵野吉祥七福神めぐり!