こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、飯田橋から新宿までテクテク歩いて七福神参り!「新宿山ノ手七福神めぐり」です。
■新宿山ノ手七福神めぐり
「七福神めぐり」。
七福神が祀られている寺社をめぐって、そのご加護を受け、福を授かろうというものです。
江戸時代に広まった風習と言われ、東京だけでも多くの七福神めぐりがあります。
今回は、飯田橋から新宿周辺にある7つの寺社仏閣をめぐる旅。「新宿山ノ手七福神めぐり」です。
正月の松の内に巡拝することの多い七福神ですが、「新宿山ノ手七福神めぐり」は年間を通して七福神めぐりができます。
昭和初期に創設されたと伝われています。御朱印のほか、ご神体(ミニ御尊像)が領布されているのが特徴。こういう、ちょっとしたお土産は嬉しいですね。
…ということで今日は、飯田橋・新宿エリアに出かけましょう。願うのは病魔退散と普通の毎日が戻ること。
今日は、そんな思いを込めた「新宿山ノ手七福神めぐり」の模様をレポートします。
■コース、距離、時間
「新宿山ノ手七福神めぐり」は、飯田橋から新宿エリアにある寺社仏閣をめぐる約7㎞のコースです。
所要時間は約2時間半。歩くと結構な距離があります。体力に自信のない方は、バスや電車を利用することをおススメします。
新宿山ノ手七福神めぐりで参拝する寺社仏閣と祀っている七福神は次のとおりです。
なお、弁財天(厳嶋神社)の御朱印は、1月以外は近くの西向天神で授与されますのでご注意を。
寺社 | 七福神 | 住所 |
---|---|---|
善国寺 | 毘沙門天 | 東京都新宿区神楽坂5-36 |
経王寺 | 大黒天 | 東京都新宿区原町1-14 |
厳嶋神社 | 弁財天 | 東京都新宿区余丁町8-5 |
永福寺 | 福禄寿 | 東京都新宿区新宿7-11-2 |
法善寺 | 寿老人 | 東京都新宿区新宿6-20-16 |
稲荷鬼王神社 | 恵比寿神 | 東京都新宿区歌舞伎町2-17-5 |
太宗寺 | 布袋尊 | 東京都新宿区新宿2-9-2 |
順番は特に決められていないので、好きなところから巡ることができます。
今回は、飯田橋駅を降りて東から西へ。この表の上から順に、善国寺から太宗寺へめぐるルートで7つの寺社仏閣をめぐります。
■善国寺(毘沙門天)
飯田橋駅を降りて神楽坂通りへ。神楽坂を登っていくと左手に善国寺があります。
お祀りしているのは毘沙門天。本堂に安置されている毘沙門天像は、「神楽坂の毘沙門さま」として江戸時代から信仰をあつめています。
本堂の左右には、狛犬ならぬ「狛虎」が置かれています。これは、毘沙門天信仰と縁深い「虎」が用いられたもの。石虎は都内でも珍しく、区内では唯一なのだとか。
■経王寺(大黒天)
「大黒天」をお祀りしているのが経王寺。創建は1598年。日蓮宗の寺院です。
御堂に納められている大黒天像は、室町時代の作と考えられ、度重なる火災にも焼け残ったことから「火防け(ひぶせ)大黒」として崇敬されています(撮影不可)。
境内には至るところに大黒様と可愛いお地蔵様がいました。
■厳嶋神社(弁財天)
「弁財天」をお祀りしているのが、厳嶋神社です。
その由来は、1086年に源義家が後三年の役で奥州征伐の途上、この地に立ち寄ったことに始まります。義家は遠く冨士を望んで安芸の厳島神社に勝利を祈願しました。その後、見事に勝利を納めた義家がそのお礼に神社を建てたのだそうです。
ここは、江戸六弁天の一つに数えられています。参道が南北に通り抜けでき、また苦難を切り抜けた由来から「抜弁天」として信仰されています。
なお、厳嶋神社の弁財天の御朱印は、少し離れた西向天神でいただくことができます。
立派な神社なので、こちらもしっかりとお参りしましょう。
■永福寺(福禄寿)
「福禄寿」をお祀りしているのは永福寺。1648年創建と伝えられる曹洞宗の寺院です。
福禄寿を安置する御堂は、本堂に向き合うように建っています。
本堂左手には、江戸期に造像された大日如来坐像と地蔵菩薩像が置かれています。
■法善寺(寿老人)
「寿老人」をお祀りするのが法善寺、日蓮宗の寺院です。
本堂には彩色の七面明神像が安置されています(撮影不可)。
寿老人は本堂の右手の建物内に安置されていました。しっかりとお参りしてきました。
■稲荷鬼王神社(恵比寿神)
稲荷鬼王神社は、鬼王権現を祀る全国で唯一の神社です。
「鬼」というととかく悪いイメージを持ちがちですが、古来「鬼」は神であり「力」の象徴でした。また「鬼は悪慮を祓う」といわれ、すべての災禍を祓う力があるのだとか。
これは、「鬼滅の刃」の鬼ファン(少数派だと思いますが…)にはたまらない神社ですね。
鳥居の左手には、区指定有形文化財の水鉢があります。うずくまった姿の鬼の頭上に水鉢を乗せた珍しいもの。奇妙な伝説もあります。この水鉢が元の邸にあった頃、毎夜水を浴びるような音がしたので、ある夜刀で斬りつけたところ、その後家人に病災が頻繁に起こったそうです。
そこで天保4年(1833年)、宝刀とともにこの水鉢を当社に寄進しました。なお、台石の鬼の肩辺にはそのときの刀の痕跡が残っているのだそうです。これは、元祖「鬼滅の刃」か…。ぶるっ…。
■太宗寺(布袋尊)
ついに最後、「布袋尊」をお祀りしているのが、太宗寺です。
太宗寺は「内藤新宿の閻魔さま」として江戸庶民の信仰を集めたところ。
閻魔像が安置されている閻魔堂や、都の指定有形文化財に指定されている銅像地蔵菩薩坐像が置かれています。
布袋尊が安置されているのは不動堂。その隣りにある「塩かけ地蔵」は、塩をいただいて帰ると願いがかなうというパワースポット。願いがかなったら、倍の量をお返ししないといけません。
数多くの願いがかなってるんだろうな。とんでもない量だ…。
新宿山ノ手七福神めぐり。
結構な距離を歩いたけど、こんな都心に由緒ある寺社仏閣が今も残っているのは驚きです。
江戸・室町からつながる開運招福や災厄退散の思いが、今に受け継がれているのでしょう。
大変な状況ですが、絶対に負けない…。
七福神の皆さんに、普通の毎日が一日もはやく戻るようにあつく祈願。何卒よろしくお願いします!
ありがとう、新宿山ノ手七福神めぐり!
【雑司が谷七福神めぐりマップ】
亀戸七福神めぐり(「夢中図書館」作成)