こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、横浜鶴見エリアをぐる~り七福神をめぐる旅、「鶴見七福神めぐり」です。
七福神の皆さんをお参りして、今年の「福」をゲットしましょう!
■鶴見七福神めぐり
「七福神めぐり」。
七福神が祀られている寺社をめぐって、そのご加護を受け、福を授かろうというものです。
江戸時代に広まった風習と言われ、お江戸東京にはたくさんの七福神めぐりがあります。
もちろん、東京以外にも七福神めぐりの風習は広がっていきました。
今日はその中の一つ、横浜鶴見エリアの七福神をめぐる旅へ。それが「鶴見七福神めぐり」です。
鶴見にも七福神めぐりがあるんですね…。以前、曹洞宗の大本山・總持寺は参拝しましたが、ここも七福神めぐりの一社になっています。
期間は毎年、1月4日から1月12日まで。開運招福を願ってたくさんの人が出かけます。
開催期間が少し長めなのはうれしい。距離もちょっと長めですが…。
それでは、行きましょう。今日の夢中は、横浜鶴見の七福神を参拝「鶴見七福神めぐり」です。
(總持寺の三門と仁王像)
■鶴見七福神めぐりコース
「鶴見七福神めぐり」は、横浜市鶴見区にある7つの寺社をめぐる約10㎞のコースです。
所要時間は3~4時間。結構しっかりと歩く七福神めぐりです。
鶴見七福神めぐりで参拝する寺社と祀っているご神体は次のとおりです。
寺社 | 七福神 | 住所 |
---|---|---|
横浜熊野神社 | 福禄寿 | 鶴見区市場東中町9-21 |
鶴見神社 | 寿老人 | 鶴見区鶴見中央1-14-1 |
總持寺 | 大黒尊天 | 鶴見区鶴見2-1-1 |
東福寺 | 毘沙門天 | 鶴見区鶴見1-3-5 |
正泉寺 | 恵比寿天 | 鶴見区生麦4-31-4 |
安養寺 | 福壽辨財天 | 鶴見区岸谷1-22-12 |
松蔭寺 | 布袋尊 | 鶴見区東寺尾1-18-1 |
順番は特に決められていないので、好きなところから巡ることができます。
今回は、横浜熊野神社から松陰寺へ、表の上から順に、7つの寺社をめぐります。
■横浜熊野神社(福禄寿)
鶴見七福神めぐりのスタートは、京急線に乗って鶴見市場駅へ。
駅を降りて少し歩くと、旧東海道沿いに「横浜熊野神社」はありました。
弘仁年間(810~824)に創建された神社です。
紀州熊野の別当尊慶上人が、紀州熊野本宮御祭神の分霊をこの地に勧請したのが始まりとされています。
境内には、江戸時代の俳人加舎白雄と大島蓼太が東海道鶴見橋を詠んだ句碑や、市場小学校跡の碑などがあります。
徳川家康が江戸入国の際に立ち寄ったとご由緒にある神社。「福禄寿」をお祀りしています。
■鶴見神社(寿老人)
「寿老人」をお祀りしているのが、鶴見神社です。
創建は推古天皇の時代と言われる、横浜・川崎最古の社。
境内からは、弥生・古墳時代の土器や鎌倉期に及ぶ多数の祭祀遺物が出土しています。
もとは杉山大明神(杉山神社)と呼ばれていましたが、大正9年(1920)に「鶴見神社」と改称しました。
末社も多く境内に建てられています。そのうちの一つが「寿老人」をお祀りする社です。
最奥の小高い丘には、富士山信仰が偲ばれる「浅間神社」が鎮座していました。
■總持寺(大黒尊天)
次は、永平寺と並ぶ曹洞宗の大本山、總持寺です。
総門となる「三松関」(さんしょうかん)、荘厳な「三門」を通って境内へ。
広い境内の総受付がある「香積台」(こうしゃくだい)に、「大黒尊天」がお祀りされています。
木彫りで日本一と言われる高さ約180センチメートルの大黒様。大きな打出の小槌で、ぜひ開運招福を…。
ここ總持寺は他にも見どころいっぱい。
太祖堂や仏殿など多くの堂宇を、ゆっくりと参拝してまわるのがおススメです。
■東福寺(毘沙門天)
「毘沙門天」をお祀りしているのが、東福寺です。
寛治年間(1087~94)の創建と言われる真言宗のお寺です。
当寺の本尊・如意輪観音(子育観音)に堀河天皇が願をかけて3年後に跡継ぎの皇子(後の鳥羽天皇)が誕生したことから、「子生山 東福寺」の号を賜ったと伝えられてます。
残念ながらご本尊は子年のご開帳のときしかお参りできませんが、境内には慈悲観音像や子育観世音像などがあります。
■正泉寺(恵比寿天)
「恵比寿天」をお祀りしているのが、正泉寺です。
寛永元年(1624)に創建された真言宗のお寺。本尊の薬師如来座像は、海中より出現したと言われています。
こじんまりとしたお寺ですが、近隣には「水神宮」や「道念稲荷神社」などの神社、「生麦事件発生現場」といった史跡もあります。
「道念稲荷神社」は、300年前に悪疫が発生したとき、萱で作った蛇体に悪霊を封じこめて海に流したことに始まるといわれる行事「蛇も蚊も」の発祥の地。もちろん、悪疫退散を祈願しました。
■安養寺(福壽辨財天)
正泉寺から西へ、京急線の線路を越えると、目の前に色鮮やかなお堂が見えます。
「福壽辨財天」をお祀りする辨財天堂。ここの辨財天様は、琵琶ではなく剣を持っているのが特徴。「近江国竹生嶋天女と同木にて弘法大師作」と言われています。
このお堂を境内に置くのが、室町時代中期の開創、安養寺です。
本堂は関東大震災のときに大破、昭和初期に現在の本堂が再建されました。
■松陰寺(布袋尊)
「恵比寿天」をお祀りしているのが、正泉寺です。
建武元年(1334)の創建と伝えられる臨済宗のお寺です。
境内には、開山の仏寿禅師の墓や石仏群があります。
こちらで鶴見七福神めぐりは完了。しっかりとお参りさせていただきました。
いやぁ、結構な距離でした…。途中の水分補給は必至です。
それでも、この旧東海道は、もっと長い距離をたくさんの人が旅してたんだよな…。
總持寺という大規模なお寺から、まったく初見の小さな神社、さらには歴史を揺るがす事件の史跡。
旧東海道沿いに発展した鶴見エリアの歴史の奥深さを体感できる、「鶴見七福神めぐり」でした。
ありがとう、鶴見七福神めぐり!